筑波大学 システム情報系 白川(直)研究室

社会活動

学生を主体として「川と人」のより良い関係の構築を目指した活動を行っています.

遠賀堀川プロジェクト

 福岡県北部を流れる遠賀堀川は,江戸時代に掘削された人工都市河川です.かつてこの川は「川ひらた」と呼ばれる舟が行き交い,物資を運ぶ重要な役割を果たしていました.水田灌漑用水にも使われ,宝川と呼ばれて地域に愛されていました.ところが近年は都市排水路としての機能が主となって水も汚れてしまい,流域住民との関わりも薄くなってしまっていました.
 そんな遠賀堀川の環境を保全して子どもたちに希望ある未来を託そうと「堀川再生の会・五平太」が地元住民の手によって発足し,活動を続けています.本研究室はこの会を支援して遠賀堀川の環境を向上させ,川を中心として地域を元気にしようと学生主体の取り組みを始めました.
 2013年7月には流域3市町(北九州市,中間市,水巻町)の一つである水巻町内にて『遠賀堀川の未来を拓くシンポジウム2013』を共催し,200名以上の来場者に向けて学生提案やパネルディスカッションを行いました.このシンポジウムは企画,交渉,準備,当日の運営など全てを「堀川再生の会・五平太」(といっても決して大規模な団体ではありません)と筑波大学の学生が中心になって手作りで進めました.地元大学として北九州市立大学とも協働しています.
 2014年は『遠賀堀川の未来を考える「輪い和い話い夢会議」』と題して,4回のワークショップを現地にて開催しました.地域住民だけでなく河川管理者の行政とも膝を交えて話し合い,折尾駅周辺の遠賀堀川の未来像を描きました.まとめられた提案は2015年3月に北九州市長を招いて提案式を行い,市長に直接手渡しました.

遠賀堀川プロジェクト 遠賀堀川プロジェクト 遠賀堀川プロジェクト

東彼杵プロジェクト

 長崎県の大村湾に面して,美しく静かな東彼杵という町があります.この町を流れる彼杵川にアユが遡上するようになり,『東彼杵清流会』の皆さんが川の環境を良くしようと活動しています.本研究室はこの会の活動を助け,また美しい川を活用したまちづくりに貢献しようと学生主体の取り組みを始めました.
 東彼杵清流会を中心として筑波大の学生や町内外の方々が集まる『彼杵おもしろ河川団』が結成されています.夏には現地で合宿をして町内を歩き,川を泳ぎ,海に潜り,カヌーを漕ぎ,現地の方々と話をし,小学生を相手に環境学習会を開きました.町は定期的に『水辺からのまちおこし』と題するワークショップを開催するようになり,川や海に関わるさまざまな活動を報告しあって交流を図る場がつくられました.
 人口減少や高齢化は全国各地に共通する問題です.観光や移住はローカルな対策に成り得ますが,エスカレートすると自治体間の競争が足を引っ張り合うことにもなりかねず,全国すべての自治体が同時に採れる方策ではないかもしれません.緩やかな人口減少というマクロな状況を受け入れつつ,住民の満足度を高めながらすべての地方社会が共存して持続していける社会の構図を描き,そこへ向かう進路を浮かび上がらせたいと考えて活動を行っています.

東彼杵プロジェクト 東彼杵プロジェクト 東彼杵プロジェクト

常総水害対策プロジェクト

 2015年9月,茨城県常総市を洪水が襲いました.鬼怒川と小貝川に挟まれた常総市東部は古くからの洪水常襲地帯ですが,最近の洪水氾濫は1986年の小貝川以来絶えてありませんでした.鬼怒川左岸の堤防が一か所で越水破堤を起こし,別な箇所では越水による氾濫も大きな被害を生みました.氾濫面積は約40平方キロメートルに達しています.
 氾濫直後から研究室内の有志学生が集まって連日現地へ出かけ,氾濫と被害の状況を調べるとともに住民の方のお手伝いをしました.現場に最も近い大学の研究室として,地道な調査と分析を行い,水害に向き合う人間社会のあり方を考えていきます.

常総水害対策プロジェクト 常総水害対策プロジェクト

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